転職活動をしていると、ブラック企業に当たらないか不安になること、ありますよね。私も実際そうでした。だからこそ今回は、会社の裏側を見抜くための具体的なチェックポイントをご紹介します。
ブラック企業の見分け方!
面接は遅めの時間に設定してみる
私がまずやってみたのは、面接の時間をできるだけ定時ギリギリにしてもらうことです。理由はシンプルで、その時間に社員がまだたくさん働いていれば、残業が常態化している可能性があるからです。
例えば、18時開始の面接でオフィスに人がたくさんいれば要注意です。また、会社が近所なら、夜に建物の明かりがついているかどうかを見てみるのも効果的です。
さらに、休日や夜にメールを送って、すぐ返信が来るかを確認する方法もあります。普通なら返信が遅れる時間に即レスが来たら、常に誰かが働いているかもしれません。
内定後こそ遠慮せず聞いてOK
一番大事なのは、内定が出てから疑問点を全部聞くことです。選考中は聞きにくい質問もありますよね。私もそうでした。でも、内定後は雇用契約の話になるので、納得いくまで確認すべきです。
例えば、「残業代は全額出るのか」「離職率は高くないか」など、不安なことは全部リストにして聞いてみましょう。
企業側が内定を取り消すのは法律上かなり難しく、不当な内定取り消しに当たる可能性が高いです。一方、私たち求職者は内定を辞退しても問題ありません。
ただし、内定承諾後に辞退すると迷惑がかかるので、サインする前にすべての疑問点を解消しておくことが大切です。メールでやり取りしておけば証拠も残るので、後々のトラブル防止にもなります。
保留したいときは早めに相談を
内定を一度保留したいときもあると思います。もちろんそれは可能ですが、企業側の保留期間は通常1週間ほどと短いです。複数社を受けている場合は、面接や結果のタイミングを合わせておくのがおすすめです。
複数内定は交渉の武器になる
もし複数社から内定をもらえたら、かなり有利になります。私が経験した中でも、エージェントが積極的に条件交渉してくれて、年収がアップしたことがありました。
これは、エージェント側にも報酬が発生する仕組みがあるからです。オファーの金額が上がれば、彼らの成果報酬も増えるため、私たちの味方になってくれるんです。
求人票のチェックも忘れずに
ブラック企業を見抜くには、求人票の読み解きも大事です。特に「休日」と「残業」の欄は要チェックです。
週休2日制と完全週休2日制の違い
「週休2日制」と書かれていても、毎週2日休めるとは限りません。例えば「月に1回だけ週に2日の休みがある」だけでも、この表記が使えます。実際は月に5日しか休みがないケースもあるんです。
一方、「完全週休2日制」は毎週2日間きちんと休みがあります。ただし、土日とは限らないので注意してください。
祝日の表記にも注意が必要
求人票に「完全週休2日制(土日祝)」とあれば、土日と祝日が休みだと期待できます。
でも「完全週休2日制(土日または祝日)」だと、土日か祝日のうち2日休みという意味で、祝日出勤の可能性があります。「完全週休2日制(土日)」だけなら、祝日は出勤前提かもしれません。
細かい表現ですが、働き方が大きく変わるポイントなので、しっかり確認しておきましょう。
みなし残業には注意が必要です
転職活動をしていると、求人票の言葉ひとつひとつが気になりますよね。私も最初は「みなし残業ってお得なのかな?」なんて思っていました。でも、実はかなり慎重に見ないといけないポイントなんです。
みなし残業とは、あらかじめ定めた残業時間分の給与を、毎月の給料に含めて支給する制度です。たとえば「みなし40時間」と書かれていれば、たとえ残業ゼロでも40時間分の残業代はもらえます。
一見すると良さそうに見えますが、実は落とし穴も多いです。基本給が極端に低く、その分みなし残業代でかさ増しされているケースが本当に多いんです。
私が実際に見た求人では、基本給が15万円なのに、みなし残業代込みで月給25万円という記載がありました。一見25万円に見えるけど、実はボーナスの計算には15万円しか使われません。
基本給が低いと、次の転職でも不利になりやすいです。なぜなら、オファー年収は基本給をベースに決められることが多いからです。
ただし、まれに基本給が高く設定されたうえでみなし残業がついているケースもあります。その場合は、定時で帰っても残業代がもらえることになります。なので、給与明細の内訳をしっかり確認することが大切です。
年俸制でも残業代は支給されるべきです
年俸制は、年間の給与額を決めて、毎月分割で支払う方式です。ここでよくある誤解が「年俸だから残業代が出ない」というものですが、これは法律上アウトです。
たとえ年俸制でも、超えた分の残業代は支払う義務があります。求人票に「超過分は別途支給」と書かれていない場合は、確認が必要です。
固定残業代の中身も必ず確認しましょう
固定残業代が含まれている求人では、以下の3つを確認するようにしています。
- 固定の時間数(何時間分か)
- 金額(何万円分か)
- 超えた分がちゃんと支給されるかどうか
この3つが曖昧なままだと、実際にいくらもらえるか分からないまま働くことになってしまいます。
抽象的な言葉には要注意です
求人票には「アットホーム」「やりがい」「感動」といったふわっとした言葉が並ぶことがありますよね。でも、こういった表現が多すぎる会社には注意しています。
「社員の距離が近い」というのも、一見良さそうですが、逆に言えばプライベートに踏み込みすぎる文化があるかもしれません。
長く掲載されている求人には警戒を
求人が数ヶ月もずっと掲載されていると、「人が定着しない会社なのかな」と感じてしまいます。実際、23ヶ月も掲載されている求人を見たことがあります。
求人掲載の平均は1ヶ月、多くても2ヶ月程度です。それを超えていたら、離職率が高い可能性があると考えていいと思います。
給与や休日の記載もじっくり見て
月給が高そうに見えても、固定残業代が多く含まれていたり、歩合制で変動が大きい場合もあります。逆に基本給が少なすぎるとボーナスに響くため、内訳を必ず見ましょう。
年間休日も要チェックです。105日以下だと少なく感じますが、120日以上あれば比較的安心感があります。
曖昧な仕事内容は避けた方が無難です
「プロフェッショナルアドバイザー」や「挑戦できる環境」といった表現では、具体的に何をするのか分かりませんよね。過去にそういう求人に応募したことがありますが、実際は飛び込み営業で、しかもノルマが非常に厳しかったです。
その他、見逃しがちなポイント
- 試用期間が4ヶ月以上ある
- 年収に幅がありすぎる(例:300万~1000万)
- 休憩が2時間以上ある(実は拘束時間が長い)
- 家賃補助に条件がある(会社から2駅以内など)
- 社員旅行の写真ばかりが目立つ(他に強みがない)
- 若手活躍中(定着していない可能性あり)
- 未経験歓迎・学歴不問・年齢不問(とにかく人手がほしいだけ)
- 社名が何度も変わっている(過去を隠す目的かも)
- 頑張った分だけ評価(頑張らないと給料が少ない可能性)
SNSや口コミを活用して内部情報を調べよう
私は企業名をSNSで検索して、実際に働いている人の声を探しました。LinkedInやX(旧Twitter)でDMを送って、話を聞けたこともあります。
もし知り合いの知り合いが勤めていれば、リファラル(社員紹介)での応募も検討できます。
また、以下の口コミサイトは必ず見ておきましょう。
- オープンワーク
- キャリコネ
- 転職会議
- Googleマップの口コミ
面接でも会社の本音が見えます
- 上司が出てこない面接:配属未定かも
- 面接官が若すぎる:離職率が高いかも
- 面接官が横柄:社風に問題がある可能性
- 面接が1回のみ:人手不足で選考が雑な場合あり
- 回答が曖昧:たとえば「休みは人による」は要注意
- 結果が早すぎる:常に人を欲しがっている証拠かも
- オフィスが汚い:環境整備がされていない
- デスクで食事:休憩すら取れない可能性あり
内定後に絶対確認したいこと
まず、承諾までの期間をしっかり聞いておきましょう。1週間ほどが一般的です。それを急がせる企業は少し不安です。
雇用契約書では以下の項目を確認します。
- 雇用形態
- 勤務地や転勤の有無
- 給与や賞与の内訳
- 勤務時間と残業の目安
- 昇給や評価の仕組み
特に「転勤の可能性あり」とだけ書かれていたら、具体的にどれくらいの頻度なのかを確認してください。残業の記載も曖昧な表現が多いため、「月に何時間くらいあるのか」は必ず聞いておきましょう。
自分にとって働きやすい環境とは?
すべての条件が悪いからといって、必ずしもブラック企業とは限りません。たとえば、私の友人は「残業が多くても成果で評価されたい」と言って、成果主義の会社を選びました。
逆に「定時で帰れて休みが多いほうが大事」と考える人には、働き方重視の企業が向いています。
自分が大切にしたい価値観を整理しておくこと。それが転職活動で一番大事な準備です。
まとめ
転職先を探すときは、「みなし残業」「年俸制」「週休2日制」など、曖昧な言葉に気をつけるべきです。
基本給の内訳、残業代の扱い、休日数は必ず確認してください。
求人票や面接だけでは分からない部分は、SNSや口コミも活用して、自分の目で確かめることが何より大切です。
焦らず、自分に合った会社を選びましょう。未来の自分のために、今こそしっかりと情報を集めて判断するべき時です。